winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

進さんはうんと言って私の話を黙って聞いてくれた…



私はフーと深呼吸をすると静かに話し始めた…



「進さんには、今までずっと私と一緒にいてくれて、仕事でも公私共に支えてくれて、本当に感謝しています。進さんがいなければ、私は今までやっていけなかった…拓と別れた5年間…私のそばにいて支えてくれたのは、私に深い愛情をくれたのは、紛れもなく進さんでした…進さんの温かい愛情のおかげで、私は今日までやってこれた…本当に感謝しています…」



今までの思い出と、言葉を一つ一つ紡ぐように言葉を口にする



一言一言話しながら私は泣いていた…



進さんから今まで受けた愛情を思うと、私は涙が溢れてしまった…



でも…ちゃんと言わなきゃならない



でも…と私は言葉を続けた…



「私の好きな人は進さんじゃない…拓と再会して、自分の気持ちがまだ拓にあることを知ってしまいました。私は拓が好きです…他の人に気持ちがある以上、私は貴方とは結婚できません…」   



私を…酷い女と蔑んでください…



進さん…本当にごめんなさい…



私はずっと言えなかった正直な気持ちを進さんに打ち明けた…