winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

自分の後ろめたさと、申し訳なさに耐えられなくなった私は、進さんに本当の事を打ち明けた…


「進さんごめんなさい。私元彼に…拓に会ってたの。友達と飲んでたって言うのは嘘で、拓と食事をしていて、酔い潰れてしまい、そのまま拓の家に泊まりました」



友達の所に泊まったなんて嘘ついてごめんなさい…



自分の罪悪感から逃れたくて嘘を隠し通せない自分にまた罪の意識を感じる…



進さんは険しい顔をしていたけどこう言った…



「知ってたよ。多田さんから聞いて、愛奈が元彼と会ったって言うのは知ってた。でも僕は、そんな事で愛奈を失いたくないんだ…愛奈を誰にも渡したくない」 



だから今回の事は目を瞑るよ…



僕は愛奈を信じてる…



だから、これからも僕と一緒にいて欲しい…



進さんの言葉に、私は涙が出た…



ごめんなさい…



私は謝る事しかできない…



進さんの深い深い気持ちを知ってしまった私はどうしたらいいのだろう?



自分のどっちつかずの性格が心から嫌になった…