winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

「大変よくお似合いですよ」



ウエディングドレスに身を包んだ私はスタッフの人達からカーテンを開けてもらって進さんの前に現れた 



「愛奈綺麗だよ」



進さんは感動して喜んでくれた



ウエディングドレスに身を包んだ私の心は全く晴れず、ずっと複雑なままだ 



こんな気持ちで結婚式を迎えてもいいのか?



私は悩んでいた…



あれから更に1週間の時が過ぎ、気付けば季節は節分を終え、初春を迎えていた…



拓からは何の連絡もなく、最後に会った携帯の着信の女の人の事も聞けていない…



私の心はまだ複雑でざわついたままで、拓に対する思いも、進さんに対する後ろめたい申し訳なさも、一向に晴れずにいた…