終わらない物語を君へ

「それにさ。ずっと授業、出てなかったのに。なんで急に来るようになったの?」

 湊は、少しだけ間を置いて言った。

「……いんだよ」

「え?」

 ぶっきらぼうに、視線を逸らしたまま。

「単位がやばいんだよ」

「なに、それ」

 思わず笑いそうになる。

「そんな理由?」

「馬鹿にすんなよ」

 その瞬間だった。

 湊はみどりの手から紙をひったくると、ぐしゃっと乱暴に丸めた。

「なにするの!」

「別に」

 吐き捨てるように言う。

「いらないなら、いいだろ」

 胸の奥が、きゅっと締めつけられる。

「……なんで、私なのよ」

 声が少し震えた。

「私なんて可愛くもない人に。どうせ、さっきみたいに、大した理由じゃないんでしょ」

 湊は、ようやくこちらを見た。

 その目は、苛立ちよりも、どこか冷めている。