終わらない物語を君へ


 レジを終えると、みどりが袋を持ち上げようとした瞬間、蓮がすっと手を伸ばした。

「俺、持つよ」
「え、でも重いよ?」
「大丈夫。力にはちょっと自信あるんだ」

 そう言って片手で軽々と持ち上げる蓮。

 その仕草がなんでもないのに、やけに頼もしく見えて、みどりは思わず頬を緩めた。

 夕陽の光に包まれた二人の影が、並んで伸びていく。 
 スーパーでの買い物が、こんなにも心を弾ませるなんて――。

 みどりは自分でも驚くほど、今この時間が愛おしかった。