終わらない物語を君へ

「なるほど……こうやって助け合うんだね」

 その言葉に、みどりは胸の奥がじんわりとあたたかくなる。

(ああ、こういうの、ちょっと憧れてたんだ)
 一緒に働いて、笑って、失敗して――そんな日常を誰かと分け合うこと。

 ほんの少し前まで、そんなの自分には似合わないと思っていたのに。
 今は、隣にいる彼がいるだけで、景色がきらめいて見える。

 初めての共同作業に、二人の距離は少しずつ近づいていく。
 みどりはこっそり心の中でつぶやいた。

(……こうして一緒に過ごす日常も、悪くないかも)

 蓮もまた、初めてのアルバイトで新しい世界を知り、楽しそうに手を動かしていた。

 この日を境に、二人の“日常”は少しずつ、でも確実に彩られていくのだった。