終わらない物語を君へ

 そのままベッドに仰向けになり、天井を見つめる。

「……蓮、私を見つけて」

 小さな声でつぶやいた。
 ページを開いたまま、まぶたがゆっくりと閉じていく。

 その瞬間――
 窓の外で、ひとすじの流れ星が夜空を横切った。

 みどりは知らない。
 その光が、彼をこの世界へ導く始まりだったことを。


 ――そして、目を覚ます。

「……え?」

 視界の端に、誰かの寝息。
 夢かと思った。まだ、冷めない夢の続きだと。
 でも、確かな体温と、微かな寝息が現実を告げていた。

 恐る恐る、隣の顔を覗き込む。

 そして、息が止まる。

「うそ……!? な、なにこれ……!」

 そこにいたのは、ページの中でしか知らなかった、あの人。

 小説の中の彼であり、私の空想の人物
 ――弥生蓮が、今、確かにここにいた。