終わらない物語を君へ

 次の日。

 午前の講義が終わり、みどりは席を立ったものの、
 足はすぐに動かなかった。

 行く意味、あるのかな。
 別に、約束したわけでもない。

 そう思いながら時計を見る。

 ——11時58分。

 やっぱりやめよう。
 そう決めた、はずだった。

 ——12時。

 ポケットの中で、振動。

【湊:おい】

 続けて、すぐ。

【湊:はやく来い】

 短くて、強気で、昔と変わらない文面。

 みどりは唇を噛んで、顔を上げた。

 ……なんで。

 そう思いながらも、気づいたときには走り出していた。