終わらない物語を君へ

 蓮は状況が分からないまま、首をかしげる。

「……おかしい?」

「おかしいです」

 結衣ははっきり言った。

「でも、最高です」

 みどりはため息をつきながら、思う。

 ——本当に、この人は、いつでも真っ直ぐで、私だけを思ってくれている。

 その気持ちが恋なのか愛なのかわからないけれど、温かすぎて、時々苦しくなる。


その日のバイト終わり。

「じゃあ、行こうか」

 蓮はそう言って、少しだけそわそわしながら歩き出した。

 家電量販店の明るい照明に入った瞬間、蓮はきょろきょろと視線を泳がせる。

「……すごいな」

「なにが?」

「全部、光ってる」

みどりは思わず吹き出した。

「スマホ売り場だからね」

「そっか」

 納得したように頷いてから、また棚を見つめる。