私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ

「スカウトでもされたか?」


その言葉に頷く。


容易に想像できるって事は日常茶飯事なのかあれ?


「あの人陸上命って人でさー、大会で勝ちに行きたいから運動できる人には声掛けてるみたいよ?ましろん今後も狙われるかもね」


「げ」


「大丈夫ましろちゃん!あたし達が守るよ!」


「任せろ綾波!」


「ご主人様、僕もいる」


「・・・ありがと。お礼に飴あげる」


なんとできた子達だろうか・・・。


そんないい子達にはご褒美だ。お気に入りの味だけどあげよう。


「大阪のおばちゃんですか」








太陽が真上へと移動する中体育祭は滞りなく進む。


『次は2年生の借り物競争となります!』


「これ終わったら昼休憩だねー」


「お昼!!楽しみ〜!!」


確か朝から沢山のおかずを水嶋が作っていたな。


谷垣と分担して用意すると言ってたし正直楽しみである。


「応援もしっかりしないとなっ!」


瑠璃川の言葉に視線をスタート位置へと向ける。


これには皇と谷垣が出るんだっけか。


のんびりと眺めているものの、所々変な借り物の指定があるのは気のせいだろうか?


『D組!未だに見つからないようです!お題はなんですか〜!?・・・えーっと、カレールー!なんとお題はカレールーだそうです!!』


いやなんでだよ。


「今年も実行委員攻めてきたねー」