委員長が言うには、全員参加のものを除いて一人二種目に参加すれば埋まるとのこと。


「なので、ここに男女別に種目名を書いたくじを用意しました。一人二回引いてもらって、同じ種目のものを引いてしまった場合は引き直す。そんな感じで決めていこうと思います」


くじ引きでなら結果が残せなかったとはいえ責めるような人間はいないだろう。


これには不満の声は無いようで初めに男子からくじを引いていく。


瑠璃川は短距離走と学年リレー。


皐月はパン食い競走と学年リレー。


結果としてはこのようになった。


私からすれば十分に優勝を狙える構成だと思う。瑠璃川の瞬発力は球技大会でこれでもかと見せられたし、皐月だってあの西の上に立つ人間だ。運動能力は飛び抜けている。


学年リレーは男子三人、女子二人の構成。この男子陣には委員長もいる。触れては来なかったが委員長だって運動能力は高い。


個人別の種目は対策しようがないにしても、チームワークが求められるこの競技でこれほど運動神経のいいメンツを揃えられたのはでかいのではないだろうか。





「やった!パン食い競走!!」


私の前でくじを引いた優里がはしゃぐ。どうやら狙っていた種目が当たったそう。


「それじゃ二回目引いてね」