私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ

「大事な娘さんが一人で居る家にその、男が一緒に住むって・・・」


「そりゃ心配だよ?可愛い娘だもん。けどあの子が選んだ人だ。それだけで信用できると思ってるよ」


「あ、あの!」


「ん?どうしたのかな」


「ましろちゃんが私達の事話してたって本当ですか?」


会話の流れで触れられなかったけど薺さん確かにそんな事言ってたな・・・。


「本当だよ。ちょっと前までは簡素な報告しかしてくれなかったんだけどね?最近は色んな話をするようになってくれて僕も嬉しい限りだよ」


だから君達には会ってみたかったんだよねと笑って続ける。





ましろんが俺達の話を・・・。


それだけでどうしようもなく嬉しくなっちゃって。


ちょっと前まではゆうちゃんと文、ましろんにあっという間に絆されちゃったなーなんて思ってたのに。


「警戒心は強いけどいい子だよあの子は。僕の家は生まれつき体内の色素が不足している人が多くてね、紫外線には弱くてさ。僕よりもあの子の方が症状は酷いのに日傘を持ってきてくれたりしてね」


言葉にしながら神妙な面持ちでそっと瞳に手を当てる。


(それってアルビノっていうやつ?)


茶色だと思っていたその瞳はよく見れば赤みがかってるようにも見える。


普段ましろんが長袖を着てフードを深く被って、日差しや暑さを嫌ってる理由が分かった。