私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ

「黙って!!!」


ハンカチを結び終わるのと同時にあたしは振り向いた。


「ましろちゃんが西の人だったとして何が問題!?そりゃ西の人は苦手。むしろ嫌いだよ!?平気な顔して人を傷つけるし、あたし達も傷つけられてきたから。だけどあたし達はましろちゃんに傷つけられてなんかない!」


今なら思い出せる。


「あたし達を大事に思ってくれる優しい、ましろちゃんっていう一人の人が大好きで傍に居るの!それにましろちゃんも貴方も言ったじゃない!西の人間"だった"って!西には戻らないって!」


今日までに笑いあって一緒に過ごしてきた日々を。


「他に何かあったとしても、貴方じゃなくてましろちゃんの話をあたしは聞く。だって、まだましろちゃんから直接話を聞いてないもん。受け入れられないような事だったとしてもましろちゃんの言葉をあたしは信じるんだから!だからもうこれ以上大事な人を傷つけないでよッ!」





い、言い切った。


こんなに大声で沢山喋ったのなんて初めてで肩で息をするしかない。


ど、どうしようましろちゃんにも引かれてたら!?


それでもあたしの気持ちだけは伝えたかった。


初めて会った人なんかにこの気持ちを否定されるのだけは嫌だったから。