私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ

変色していない肌を探す方が難しい程に痛々しくて、刃物が突き刺さっている右手は乱暴に扱ったのか目を背けたくなるような状態。


ましろちゃんがこんな目にあっていたのにあたしは呑気になんて事を考えていたの・・・?


あまりにも自分勝手な思考が恥ずかしくて仕方ない。


「ゆ、うり、皆・・・」


あたし達を呼ぶ声も、あまりにも弱々しくて辛いのはましろちゃんのはずなのに目頭が熱くなった。


「ましろん、今の、・・・西の人間だって話、本当?」


「ッ」


「あっ、いや、こんな事言いたいんじゃなくてッ」


前髪をくしゃりと握る奏くん。あたしもこの状況じゃ伝えたい事を上手く言葉に出来ないと思う。


目の前の男の人、キョウさんはあたし達を見て面白そうに見てるだけ。


ましろちゃんを傷つけて何がしたいのこの人・・・!?


「はは、予想通り面白い事になってくれたねー。って、おっと!」


「チッ、・・・大丈夫か」


「皇・・・」


長い足で二人の間に蹴りを入れた朔夜くん。ぎりぎりのところで躱されちゃったけどそのお陰でキョウさんはましろちゃんから離れていく。