私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ

私の反応に肉体的なダメージでは効かないのだと理解したのか趣向を変えてみようかと続ける。


「俺の事も西の事も憎むのは分かる」


どの口が、と返そうにも喉が痛み思うように声が出ない。


それをいい事にキョウは続ける。


「憎くて憎くて、その反面居場所が欲しくて堪らないんだ」


こいつは何を言っているんだ・・・?


たとえこんな状況じゃなかったとしてもこの男の言葉は受け入れ難いものだろう。





「まだわかんねーの?」





呆れたように紡がれたその言葉がやけに頭に響く。


耳を傾けるな。


そんな警告が響くが身体が思うように動かせない。


「まずは青のインナーを入れたあの子犬」


瑠璃川の事だとすぐに分かった。


「・・・」


「警戒心が強くて、分かりやすい。それでいて心を許した相手には甘々なちょろい奴。まるでサツキみたいだよな?」


瑠璃川が皐月に?


最初の方に何度か似ているなと感じる場面はあった。しかし現在はそんなこと・・・。


無視しようにもコイツの言葉はどうしても思考が引っ張られる。