私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ

「うッ」


頭皮が引っ張られる感覚で目が覚め慌てて空いている方の手を地面につきバランスを取る。


「やっと起きた?」


他にも持っていた事に驚くが、血のついたバタフライナイフをこちらに向け気怠げに語るキョウ。


気を失ってたのか・・・。


あれからどれくらいの時間が経ったのだろうか。うっすらとオレンジ色が見えていた空はすっかり黒に染まっていた。


身体がやけに重たく今この瞬間にも痛みが走る箇所が所々ある。


視線のみを動かし確認ができる所だけでも数多の傷跡がある。制服なんて使い物にならない程にボロボロだ。


よっぽど私に対する鬱憤が溜まっていたのだと失笑してしまう。


しかしこちらも余裕はなく、気を失う時にでも頭をぶつけたのか額からも血が流れ視界は悪くこうして上半身を起こすのもやっとなぐらい思考がグラついてる。


弱音なんて死んでも吐きたくなくてじっと憎たらしい顔を見据える。


一種の意思表明のようなものだった。