「───────ま、水嶋!」
「っ、何?ましろん」
「どうしたのよさっきからボーッとしちゃって。ペアを作る時だってグーを出したまま固まってたし」
「はは、ごめんごめん」
なんとか相槌を打ちながら周りの状況を確認する。いつの間にか皆と合流を済ませ、俺達のクラスまで来ていたようだ。
「私達が最後だからね」
壁に寄り掛かりながらましろんと順番を待つ。
口調的にもう皆は中に入ったのか。
ここまでの記憶、まったくねーや。俺ってばあの男の言葉にすげー振り回されて人の上に立つ者としてどうなんだろう。
もともとそんなの柄では無かったけど、今じゃ言い訳にしかならないしこんなにも振り回されるのは、ましろんの事だからなのかな・・・。
自分の事なのによく分かんねーな。
執着せず、のらりくらりと躱す。それが俺の長所だったはずなんだけど。
「疲れてるなら言いなさいよ。ここ最近帰り遅いじゃないの」
「・・・」
それを言いたくてわざとペアになった?なんて考えは流石に自意識過剰かな・・・。
けど、最近分かったましろんの小さな表情の変化。少し唇を尖らせたその顔は、照れ臭そうにしてる時だ。


