私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ

「あんたらは何するの?」


私の言葉に分かりやすく顔を逸らす皇と藤城。


なんなんだ・・・?そんなに聞いてはいけないことだったんだろうか。


しかし私以外の人間がその反応を見逃すはずない。


「えー!二人とも何やるの!?」


散々詰められた挙句先に根を上げたのは藤城の方だった。


「・・・劇やるんですよ。白雪姫」


「いいじゃないか。何が不満なんだ?」


この二人が演劇・・・、正直想像はできないが舞台上ではさぞ注目を浴びるだろう。


しかも白雪姫なら誰もが知る童話だし集客の面でも不安はなさそうだがな・・・。


「役が、ですよ。・・・朔夜は王子役なのでいいでしょうが」


「よくはないだろ。まぁ、お前には同情はするが。・・・昴は継母役だ」


皇の言葉に皆して藤城の顔を覗き込む。


藤城が継母役・・・?


嫌がる理由は分かったがその役に決まったのも理解できてしまった。


瑠璃川を除けば次に中性的な容姿をしてるのはこいつだからな。


高身長に切れ長な瞳。黒いその髪はウィッグなどで伸ばせば軽く化粧するだけで難なく女性として見れるだろう。


本人には失礼なんだろうが正直見てみたい。


皇が王子役というのも癪だが似合うと思う。何故だか王子様は金髪のイメージがあるしな。


まぁ、この無愛想なところがどうにかなるとは思えないが・・・。