私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ

それは、中学三年生になったばかりの頃。


中学生という身でありながら旭ヶ丘にお邪魔する事にも慣れたきた時に事件は起きた。


「兄貴、どうした?」


「朔夜っ、皆っ。ああ、ごめん連絡してなかったね」


いつものように第二音楽室にお邪魔するも、輝久さんをはじめ幹部の人が慌ただしく出て行く。


「よく聞いて、うちの下の子が西の人間と喧嘩になったみたいなんだ。今回はいつもみたいにすぐには収拾がつかないみたいだから俺達も今から向かう」


「なら俺達もっ、」


「駄目。危険だし、君達は受験生でしょ?こんなとこで問題は起こさないの。村田をここに呼んでいるから迎えが来たら帰ってね」


有無を言わさない口調と緊張感に何も言えなくなる。


それ程までに危険なんだ。


そんな場所にこの人達は今から向かうのか。


「ごめん龍二、皆がここを離れないように見ていてくれる?皆が危険な事をしないように、守って」


「・・・っ、わかった」


輝久さんに信頼して貰ってるんだ。その期待を裏切らないように俺は皆の事を守らないと。


最後に出て行った輝久さんの後を追いかけようとする朔夜と昴を慌てて止める。


「言われたろ!今は大人しく待とう」


「しかし・・・!」


「・・・ッ」