私は目を覚ました。見慣れた病室の天井。

記憶を整理する。私は夏風邪をひいてて、高い熱と頭痛があったんだよね。

で、夕方ごろ戻しちゃって…熱が上がってたから圭太が病院連れてきてくれた。

「あ、柚月起きた。柚月は髄膜炎(ずいまくえん)だったよ。安静にしててね。」

と、言われて自分の手に点滴が刺さっているのを見た。

「細菌性だったから抗生物質とか入れてるからね。」

ぁ…体温計を挟まれる。数十秒後になる。

「38.8か。あんまり下がんないね。解熱剤は入れてるんだけど…頭痛い?」

コクっと頷く。正直かなりだるい。

「そっか。じゃあ、俺仕事だから、ゆっくり休んでね。」

圭太は心配そうな顔をして、病室を出ていった。

私はしばらく起きていたが、眠気に耐えられなくなり、目を閉じた。

私はすぐに眠りに引き込まれていった。