授業が終わり、柚月に半分押されながら病院に向かう。

受付で書類を出し、待合室でぐだぐだいいながら待つ。

「清水凛音さん、診察室へどうぞ。」

坂本(さかもと)里香(りか)さんという、私の担当看護師。

柚月と中に入ると、私の主治医にして、私が片思いしている人…

中野(なかの)日向(ひなた)先生がっ…

中野先生は名前の通り本当にお日様みたいな温かい人なんだ。

「凛音ちゃん、久しぶり。ちゃんと検診きてよかった。」

「お、お久しぶりです…」

柚月に強制的に椅子に座らせられる。

「はい、まず聴診からしちゃうね。坂本、固定お願い。」

素直にやらないことがわかっているからね…

「はい、凛音頑張る!」

「君は圭太の患者の子だよね?」

「はい。夜宮柚月です。け…本田先生とは…?」

私をそっちのけにしないでもらって…だがまあ、聞いたところ、

本田先生と中野先生は中高の同級生で、大学で別れちゃったそうだ。

固定されて、聴診とピークフローをやって、帰った。最悪だった…

柚月と並んで帰った。