安藤はつけたけど、俺もちょくちょく様子を見に行った。

柚月ちゃんは圭太の汗を拭いたり、圭太の手を握ったり。

「圭太、熱下がんないな〜。」

39.9を叩き出している体温計を見ながら考える。

「圭太…」

圭太がみじろぎする。三人ともすぐに反応する。

「圭太、大丈夫?」

「ゲホッ、柚月…?」

圭太は柚月ちゃんのことを見て驚いている。

「圭太、まじ悪い。寝不足でぽろっと言っちゃった。」

圭太に睨みつけられたような気がするが、気にしない。

「柚月…ごめん…」

圭太はまた眠りに入っていった。絶対辛いだろうしな…

俺たちは少し安心して、俺は仕事に戻り、

柚月ちゃんは圭太の手を握って、安藤は仕事をしながら柚月ちゃんを見つめた。

ただ静かに、ゆるく、時間が流れた。

「柚月ちゃん、そろそろストップ出させてくれ。ご飯食べて寝よう。」

柚月ちゃんが無理して柚月ちゃんに移ったら元も子もない。

「わかった…」

柚月ちゃんは安藤と病室にかえし、俺は圭太の顔を見た。

だいぶ安らかな顔だった。熱も38.2とだいぶ下がっている。

俺は圭太の病室を出た。