明日、私たちは退院、のはずなんだけど、やっぱり気持ちが晴れない。

圭太大丈夫かな…そればっかり考えている気がする。

「柚月ちゃん…凛音…おはよ…」

日向さんがかなり眠そうに入ってくる。

「日向、大丈夫?ちょっと休みな?」

凛音が簡易ベッドに誘導する。

「いや、夜中圭太が急変して寝不足なだけだから…圭太の分の仕事あるし…」

「待って!圭太が急変って!?」

日向さんがやばいって顔をする。

「本当のこと教えて。」

日向さんはため息をついて話し出した。

昨日、圭太は家に帰したんじゃなく、入院していること。

夜中1時ごろ、それから朝4時ごろに熱が急激に上がり、その対応で寝不足なこと。

そして、圭太は今、高熱でうなされつつ寝ていること。

「今すぐとは言わないけど、今日中に圭太のとこに連れてって。」

日向さんは渋々だったが、頷いてくれた。

診察を凛音、私の順番で終わらせて、部屋の中で安静にしているように言われた。

私たちは参考書を出して、勉強を始めた。