次に目を覚ました時、私が見たのは心配している柚月の顔と白い天井。

「凛音!起きてよかった。覚えてる?」

ゆっくり体を起こす。

「柚月…?私、入院して…?」

「そうだよ。喘息発作で倒れたの。あ、ナースコール…」

柚月はナースコールで中野先生を呼んでる。

「ん、私は自分のベッド戻るから。隣ね。何かあったらよんで。」

柚月がベッドに戻ったその時。

「凛音ちゃん!本当に心配したんだから!」

中野先生が入ってきた。

「ごめんなさい。」

素直に謝る。

「今回は重責発作だった。体調悪いのに運動したよね?なんで?」

中野先生の瞳は厳しい。

「休もうと思ったんだけど…クラスメイトに入ってくれるって聞かれて…」

「断れなかったと。」

頷く。自分が悪いのはわかっているけど、先生からの視線が痛い。

「中野先生。そこまでにしたらどうですか?」

知らない看護師さんが入ってきてくれた。

「安藤。」

「紗奈ちゃん。」

柚月の担当看護師かな?私が見ていると、自己紹介してくれた。

「安藤紗奈です。よろしくね。敬語とかもいらないからね。」

優しそうでよかった。

「はい、凛音ちゃん。しばらく入院ね。」

いつもならえ〜っていうところだけど、完全に私が悪いし。

「はい。」

「よし。柚月ちゃんも凛音ちゃんも安静にしていてね。」

安藤さんも中野先生も病室を出て行った。