私は‪✕‬‪✕‬を知らない I

「また明日ねー!」


先程のコンビニで優里達と別れ、その小さくなった影を見送る。


で、


「あんたはなんでここにいんの?」


横で私と一緒にあいつらを見送る皇に問う。


いやもう、どういう状況?なんで一緒に帰らないの?置いてかれてるの?あんたトップじゃないの?・・・もしかして慕われてないのか?


それは無いだろうけどさ。


「・・・バイク取りに」


傍にある駐輪場から青のラインが入ったバイクを動かす。嘘ではないものの、一緒に帰らない理由にはならないだろう。それぐらい待たないやつらじゃないだろうし。


それにしてもそのバイクあんたのなんだ。・・・いいセンスしてるな。


「この後時間あるか?」


まぁ、そうなるよね。


「予定は特に」


返事をすればヘルメットを取り出しこちらに投げるようにして渡す。こいつよく後ろに人乗せてんの?


浮かんだ疑問を無視して後ろに乗り腰に手を回す。


・・・スラッとしてるのにちゃんと筋肉あるんだな。


厚みのある引き締まった体に感心していれば固まるこいつ。・・・なんだ?


「・・・普通恥ずかしがったりするもんじゃないのか?」


この状況の事を言っているんだろうか。