私は‪✕‬‪✕‬を知らない I

それからと言うものの他の子にも的確に指示を出しながら点を入れていく。


その都度最適な動きを最低限の指示だけで実行している。・・・周りをよく見ている。


その勢いのまま優里ちゃん達のクラスであるC組は1位を取ってしまった。




驚いたのはその次のドッヂボールでもだ。


バレーボールの件もあったからか徐々に周りの野次馬は増えていった。


ましろはあの容姿もあるからな。


鬱陶しそうにしながらどの試合でもましろは最後まで残った。普通はボールに狙われる範囲が広がるから相手の人数が減れば減る程不利になるがましろはむしろ逆手にとってみせた。


体力が減らないよう最低限の動きだけで交わし、確実にボールも受け止め相手を1人、また1人へと減らしていく。不利な状況なんてものともしなかった。


そうしてまたドッヂボールでも1位を取ってしまったんだ。


「ましろすげーな!」


「凄い!凄い!ましろちゃん!」


「ん、ありがとう」


「ましろんあんなに動いて暑くないの?」


「そりゃもう暑いわ。サウナ状態よ」


「では上着だけでも脱げばいいのでは?」


「肌を出したくないのよ」


本人はどうでもいい様子で首元に風を送りながら暑そうにしてるけど。




調子くるっちゃうなぁ・・・。