私は‪✕‬‪✕‬を知らない I

「それは私も自覚済みよ。・・・平凡な学校生活を送りたかったのに」


面倒ごとは嫌な割には自分でも面倒事に自ら突っ込んでいくタチなのは流石に認める。


散々周りからも言われてきたからな。


「ふ、それは無理な話だな?」


「もう諦めてるわ」


皇と水嶋の2人と会話を交えながら時間割を確認する4人と合流する。


「皆はどれに出るんだ?」


「えーっと、あたしとましろちゃんはドッヂボールとバレーボール!」


「私はバスケとバレーに。朔夜はバレーのみです」


「俺はサッカーとドッヂだねー。龍二も一緒」


「俺はバスケとサッカー!」


「やっぱ来ると思ってたー。文どっちも得意だもんね」


へー、瑠璃川バスケとサッカー得意なんだ。小柄だから俊敏に動けるのかな。


そもそも女子は置いておいてこの学校の男子は運動できるやつ多そうだよな。喧嘩なんかは一般人より強いだろうし。


そんな奴らばっかりの球技大会というのは少し面白そうだ。その分力を抜けなそうだけど。


「あら皆お揃い?」


後ろから抱きしめられるようにして馴染みのある声が耳元で聞こえる。


「ヒメ・・・」


視線を動かせばこの学校規定のジャージが目に入る。


こいつはコスプレにでも目覚めたのか?


「すみません。ましろさんが出ると知った途端見に行くと聞かなくて」