私は‪✕‬‪✕‬を知らない I

「西の話、話す内容とタイミングはこちらが決めるのを条件にこの子の傍に居るのを許してくれるなら話してもいいわ」


「・・・あんたにだいぶ都合のいい条件じゃねーの?こちとら大事な姫さんが関わってくんだ」


「そう捉えてもいいけど私の持つ情報はこれまでに出回っていないようなものがほとんどよ」


例えば西のトップ達があの場所でなんて呼ばれてるかなんてな。


あのイカれた場所に君臨するなんて並大抵ではできない。出来たとしても特定の人間に仕えるなんざ認められないあいつらは常にその座を狙っている。


だが現在のトップ達は長年その座を己のものにしている。恐らく歴代最長だろう。


そんなイカれた最凶達は恐れられ数年前からとある名で呼ばれるようになった。


ペアの金色のピアスを着け身体の一部に赤を入れたその6名は七つの大罪の名を与えたられ恐怖の対象となっているのだ。


「・・・こういったのとかね」


「七つの大罪・・・、1人一つの罪と考えるのが妥当かと思うのですが何故6名なのでしょうか」


「明白な理由は知らないわ」


それについては私も納得できる理由を持ち合わせていないんだ。


「こいつの言う事を信じるのかよ!〜っ、仲間じゃなくたって俺らを騙そうと嘘をついてる可能性だって!」


この犬はよく吠えるなぁ。まあ言葉を選んだことについては褒めてやろう。