私は‪✕‬‪✕‬を知らない I

そんなこともありつつ休憩を挟みながらまた海で遊んだり、砂のお城を作ったり。ビーチバレーにも参加した。


あっという間に時間は過ぎ、皆は今持ち寄った花火で遊んでいる。


私はというと少し離れた砂浜で散歩中だ。


水着から着替える前にもう少しだけ海を満喫したかったのだ。


サンダルを脱いで足を海水につける。海に浮かぶ月が綺麗だ・・・。





(まさかねー・・・)


思い出すのはバーベキューでのやり取り。海から上がり優里に引っ張られながら連れて来られたバーベキュー会場。


「へへ、ましろちゃん!東へようこそ!」


優里の言葉を合図に鳴り響くクラッカーに私はきっと豆鉄砲を食らった鳩のような顔をしていたと思う。


今日はどうやら私の歓迎会も兼ねていたらしい。流石にあれは予想出来なかった。








「自殺でもするつもりか」


「!」


皇の声に振り返る。気付けば私もこいつも膝上まで濡れてしまっている。どうやら無意識に足を進めてしまっていたようだ。


「はは、ここまで入るつもりは無かったのよ」


本当の事を言ったのにも関わらず納得が出来ないようで。


「もしかしてあの時のやり取り思い出してる?」


『お前は生きることを諦めているのか』


あの時の海でのやり取りを私も思い出す。