私は‪✕‬‪✕‬を知らない I

「時間と労力の無駄だとは思うけど、調べるなり好きにすればいいわ。直接聞き出したいのなら尚更頑張ってね。私、提出物やテストさえしっかりやってれば来なくていい事になってるから」


「それって・・・」


どういう事なのか。こいつらに疑問が浮かぶものの答える義理はない。


いい加減無視して通り抜けようとするも、







「それはね、私がその権限をましろに与えたから」








こいつらの背後からそんな声がして足を止める。


「ヒメ」


「はぁーい」


目の前のこいつらが退き、現れたのは見知った顔。
私と変わらない身長のこの金髪は先程からあいつと呼ぶ人物だ。だがおかしな点が1つ。


何故こいつは制服を着ているんだ?


「ちょっとちょっと、今日は何ー?なんで君もここにいんのさ」


制服姿に困惑していればこいつらはそんな事は気にしてもいない様子でここにいる事に対して警戒している。


「なんでってこの学校に私が行けない場所なんてあるわけ無いじゃないの。ね、ましろ」


当の本人は気にする素振りを見せることなく私を抱き寄せ頬に擦り寄ってくる。いつもスキンシップが激しいんだこいつ。





くるりと皇達に向き直ったヒメは私から離れスカートの端を持ちながら綺麗なお辞儀をする。


「はじめまして東のトップの皆様方、私は姫野 真琴(ひめの まこと)。以後お見知りおきを」