私は‪✕‬‪✕‬を知らない I

「お腹空いたねー」


同じく休憩に来た優里が海を眺めながら零す。


先程まで話していた連中はビーチバレーをしに行ったらしくパラソルの下には私たち二人だけだ。


確かに私もお腹空いたかも・・・。


こんなに暑いし、


「かき氷とかいいかもね」


「いいねぇ!」


「なら私買ってくるわ」


「あ、ならあたしも行くよ!」


慌てて立ち上がる優里を止める。


「優里は他の奴らも食べるか聞いて連絡くれる?」


そう言い残して私は荷物を預けたテントへと向かう。


「いやでもっ、誰かついて行った方が!」


そんな言葉には聞こえないフリをして。





もしもの事があった場合を考えて言ってくれたんだろうが、こんなクソ暑い中付きまとわれては私はそいつを蹴飛ばしかねないからな。


申し訳ないがここは一人で行かせてもらおう。


かき氷が売っている海の家までは歩いて5分もせずに着いた。しかし皆考える事は同じなようで私の前には既に何人もの人が並んでいた。


丁度皆のオーダーを聞いてまとめたものが送られてきたため、今の状況を説明し少し時間がかかる旨を伝える。


「姉ちゃん可愛いね。おぉ!めちゃくちゃ当たりだ」


「俺達と遊ばない?」


私の前の人達があと5人というところだ。テンプレ通りのチンピラAとBが現れたのは。


横から急に現れたこいつらに前後の客は距離をとる。迷惑極まりないな・・・。