「主に、会いに行くって」


右側に赤メッシュをいれたそいつはそう呟く。


まだバレてないとでも思ってた?


「はは、アイツはそうするだろうなぁ。というか居場所知ってたんなら教えるぐらいしてくれたっていいのになー?」


「・・・いいの」


遊ぶ指を止めレンの様子を疑う男。


「いいも何もイツキ。お前と違ってサツキはアイツが一番だろー?止めようたっていつかこうなるだろ」


まぁイツキも大変な立場だよね。


大事な弟はアイツに忠誠を誓ってるし、自分はその弟の為にもアイツに忠誠を誓いながらもレンに従う必要はあるし・・・。


こいつを見てると兄弟はいいやって思う。


サツキもサツキで兄の事を慕ってるし悩んだ上でだとは思うけどさ。


ただまぁ、俺よりも先に見つけだすとはね。



流石アイツに育てられただけあるというか。本当にアイツはむかつくなぁー。





アイツのせいで何もかもが上手く行かない。相変わらず気に食わない女だよ。


「んで?キョウ、いつ動く予定で?」


そんな様子を察してか、問い掛けられた疑問に冷静になる。


いつ動くか・・・。


そうだ。





アイツが夏を終えて衰弱してるだろう、


「秋かな」