「見て愛!トップの皆様方だよ!」


2限目、寝ているにも関わらず隣の女子生徒に叩き起されて機嫌悪いんですけど。


そもそもこの女毎回絡んでくるけど誰なわけ?


「はぁー、」


渋々指さす校門に視線を向ける。


そこには5人の姿があった。


そういえばちゃんと見た事無いかも。


「あの赤髪の人がトップの─────」


知らない女の勝手に始まった解説を机に肘をついて聞き流す。


まぁ全員顔が良いのは認める。


この街に住んでてこんなに顔面偏差値が高い人達見た事ない。


多分、目を離さず見ていたのはそんな理由。


私の目線はそんな中の1人から離せずに居た。いやだって、フード深く被ってて顔見えないんだもん。あの集団に居て不細工ってオチはないでしょ。




「ね、あの人は?」


「ん?あぁ、あの人はね──────」


指をさしたのはほんの一瞬。それだけで気付かれたのかは今でも分からない。


だけど、その人はこちらに顔を向けたの。


フードを深く被ってたし前髪で顔のほとんどが隠れてた。だけど、






その目を見た瞬間、私は鼓動が煩いくらいに脈打つのを感じたの。