ましろ、ちゃん・・・?


なんで愛ちゃんからましろちゃんの名前が?


ましろちゃんから愛ちゃんの名前が出た時は驚いた。だけどそれは、貴女が西の七つの大罪の一人でましろちゃんは西について詳しいからだと思ってた。2人は面識があったの・・・?


疑問は増すばかりだけどそれよりも愛ちゃんの声色が、怖い。


まるで、


『私はその目に映ることさえ許されないのに。あいつは・・・っ!』


あの時のよう。





愛ちゃんが憎んでいた人はましろちゃんなの?


「綾波はここには居ない」


朔夜くんは淡々と告げる。


・・・ましろちゃん、学校に来なかったけど安全な所に居るのかな?大丈夫、だよね?


「・・・ふふ、そうだよね。伝えなかったこっちが悪いよねー」


愛ちゃんは楽しそうに笑うけどその声は余りにも冷たい。





「じゃあさ、連れてきて?ここに」





こてんと首を傾げながら朔夜くん達に向かって零す。


誰かが唾を飲んだのが分かった。チラッと見えた横顔には濁ったような瞳があってあたしも汗が止まらない。


「そうだねー、優里ちゃんと交換って伝えてくれる?急いで来ないと無事では済まないってことも!そうしたらあの偽善者は血相を変えてやって来るよね!?」


あははと愉しそうに笑う姿はあたし達とこの子では居るべき場所が違うんだって実感させられる。


これが、西の人間なんだ。