食事も終えてエントランスを皆で出る。


時間も時間だし俺達はこのまま泊まってくんだけど、ゆうちゃんはお母さんである真奈(まな)さんが迎えに来る事になった。


ましろんもこのまま帰ると言って一緒だ。


「優里!遅くなってごめんね」


「大丈夫だよ。お店は大丈夫なの?」


「お店はパパにお願いしてあるから大丈夫よ」


エントランスを出ればすぐに真奈さんがゆうちゃんの元へ駆け寄る。


さっき電話で報告したけどやっぱり心配だったよね。


「皆もいつもありがとうね。あら、貴女は・・・」


ゆうちゃんによく似た笑みで昔と変わらず接してくれる事に照れくさくしてれば、ましろんの存在に気付いたのかマジマジと見つめる真奈さん。


ぺこりと軽いお辞儀をしてからましろんは一歩前に出る。


「ご挨拶が遅れました。綾波といいます」


「まぁまぁ!貴女がましろちゃん!?優里の母の春野 真奈です。この子からお話はよく聞いてるわ〜!本当にお人形さんみたいね!」


相変わらずの陽キャっぷりだな。


「髪の毛もサラサラね!?どんなお手入れしてるのかしら!?」


「やめてよママ〜!ごめんねましろちゃん。うち、美容院やってるから仕事柄気になっちゃうみたいで」


「だ、大丈夫よ」