私は‪✕‬‪✕‬を知らない I

モヤモヤと心残りが募るものの、それを吐き出すことはしなかった。





今でも思う。


あの時しっかり文くんに話していれば。


ううん、文くんだけじゃなく誰か1人でも相談してたらあんな事は起きなかったのかなって。





「明日、文と出掛けるんだけどどんな服がいいかな?」


休み時間、オシャレなモデルさんが沢山載ってる雑誌を広げながら愛ちゃんは悩んでいた。


今日は3学期最後の登校日。明日からは春休みでデートするんだって嬉しそうに文くん言ってた。


皆でデートプラン考えたりしたなぁ。





「文くんの好みは分からないけど、」


文くんから愛ちゃん以外の女の子の話聞かないし・・・。


「あたしはこういうのが愛ちゃんに合うと思う」


白いブラウスに、チェック柄のプリッツスカート。それにブラウンのカーディガンを羽織ったモデルさんを指さす。


このベレー帽も愛ちゃんが被ったら可愛いと思う。


「うわぁ、可愛い!こういうのにしてみる!」


こういう話できるの憧れてたから嬉しいかも・・・。


明後日文くんからデートどうだったか聞こう。


きっと今まで以上に楽しそうに話してくれるんだろうなぁ。