私は‪✕‬‪✕‬を知らない I

「勘違いしてない!?一発顔に貰ったぐらいで他は何もされてないから。未遂!」


「本当に・・・?」


「本当本当。この血だって傷口開いちゃったのが付いただけ。ね?」


「こんな場所で立ち話もどうかと。ここは移動しましょう」


「皆お疲れ様ー。今日は解散で」


先程までの人集りは水嶋の声に一礼してタワマンに入って行く。・・・皆うちの制服着てたけどどうなってんだ?


別にボンボンの集まりの学校では無かったはずだが。


「このマンション、朔夜の家が所有してるやつでね。家に帰るのが難しい子だったり、色々な事情があって東のメンバーのほとんどがここに住んでるんだ」


道理で疑問形だったのか。


顔に出てたのか谷垣が疑問に対して答えてくれる。


「俺達もよく集まるからそのまま泊まることも多いし住んでるみたいなもんだけどねー」


ん?


「その時は優里もじゃないわよね?」


「年頃の女の子だし色々考えたんだがな・・・。ここが1番安全だしそのまま泊まってもらう事が多い、かな。あ、ちゃんと鍵の掛かる部屋に一人で寝て貰ってるから!」


「本人にも優里さんのご両親にもその点は了承を得ていますよ」


「・・・本人がいいなら良いけど」


ここほど安全な場所は無いというのも理解できるしな。というかついて行く流れになってるけどいいのだろうか。


こいつらのテリトリーに深々と足を踏み入れる事にならないか?そもそもこいつらだって良いのか?


やっぱり危機管理がなってないというか警戒心が無いというか。


緊張しているのは私だけなのか!?


あーだこーだ考えてれば最上階に着いてしまったし!