side,優里


「行きたいとこあるの?」


学校が終わってましろちゃんと来たのは駅近くのアーケード。飲食店や雑貨屋が沢山入ってて基本何でも揃うところ。


同い年の子はよく学校終わりに友達と来たりするらしいんだけど、あたしは初めて来る。


朔夜くん達は友達・・・、とはまた違うなって思うから。


「最近できた雑貨屋に行ってみたいんだ。お昼にはまだ早いしそこに寄ってからご飯食べに行きたいなって」


ましろちゃんとこうして下校するのも?はじめてだなー。ましろちゃんとは学校出てすぐ別れちゃうし。家も知られたくないみたいだし。


けど、初対面の人から調べさせて貰いました!なんて言われたら警戒しちゃうよね・・・。


いつかお互いの家にお邪魔したりする仲になれたらいいな。





でもこうして学校を出てもましろちゃんって目立つんだなって改めて実感する。昨日もそうだけどフードを被ってたし今日の方がより目立ってる気がする。


本人は気にしてないのか堂々としてるけど。気品がある?って言うのかな大人っぽいんだよなー。


だめだめ、流石に見すぎだと思う。


ましろちゃんに穴が空いちゃうよ。そんなのだめっ。


気を取り直して足を進めれば目的の雑貨屋に辿り着いた。