まぁ、喧嘩ばかり強くなってもな。


それなら、


「優里ごめん。喉乾いちゃって何か買ってきてくれない?」


「う、うん!分かった!」


「俺も着いてくよ」


優里と瑠璃川が保健室から出たのを確認して鞄から複数枚の紙を抜き取る。


「はい。特に優里の下駄箱とか机とかしっかり確認させて」


それは今日も優里の下駄箱に入っていたものだ。


「優里ちゃんの回収してたのか?」


「自分の取るついでにね」


「だから毎朝早く来てたの?ましろん早く登校とか面倒くさそうなのになって思ってたんだよねー」


「そうね、それだけは面倒だったわ」


別に睡眠時間は短い方だし起きるのは苦ではなかったけど。授業中に寝てるし。


「よく確認するよう言っておく」


「どうも」


優里は姫だしこれぐらいは任せたっていいのかもな。





それから優里達は私のだけではなく皆の分の飲み物を買って戻ってきた。こいつらはもう授業を受ける気なんてないようで、第二音楽室に向かうことになった。


私もそんな気分ではなかったためありがたい。


「あの、ましろちゃん・・・」


「なーに?」


いつものようにソファでくつろいでいれば(皇とはできるだけ距離を取って)袖を引っ張られる。