血が零れないよう手で抑えるがどくどくと脈を打って止まる様子はない。
床を汚したら掃除が大変だ。それに、
「ましろちゃん?」
・・・もう優里が来る時間だ。
「どうしたの!?凄い血だよっ」
優里は瑠璃川と一緒にこちらに駆け寄ると綺麗な白いハンカチを躊躇なく傷口へ当てる。・・・あー、汚れてく。
真っ白なハンカチが真っ赤に染まっていくのを見てもどこか他人事に思えて仕方ない。
「私、綾波さんを保健室に連れていくよ」
そんな中割って入って来たのはこの学校では珍しい黒髪の女子生徒。たしか同じクラスではあったはず。話したことはないけど。
ただこの生徒を視界に映してから不快感が込み上げて仕方がない。
「・・・鈴原さん」
「私、保健委員だから」
戸惑う優里に向かって笑みを浮かべる鈴原さんとやら。
その笑みを見れば見るほど、
「気持ち悪・・・」
ぽつりと呟いた言葉は鈴原さんの周りにいた女子生徒にも聞こえたらしい。
「はぁ!?あんた萌に向かってなんて言った!?」
鈴原の取り巻きのような女子が騒ぎたてる。
・・・失言だったなこりゃ。
自分が巻いた種だ。どう収拾をつけようか考える。
「こんなに血を流してるんだ。気持ち悪くもなるよ」
今にも胸倉を掴んできそうな勢いの生徒を止めてくれたのは、
「・・・委員長」
床を汚したら掃除が大変だ。それに、
「ましろちゃん?」
・・・もう優里が来る時間だ。
「どうしたの!?凄い血だよっ」
優里は瑠璃川と一緒にこちらに駆け寄ると綺麗な白いハンカチを躊躇なく傷口へ当てる。・・・あー、汚れてく。
真っ白なハンカチが真っ赤に染まっていくのを見てもどこか他人事に思えて仕方ない。
「私、綾波さんを保健室に連れていくよ」
そんな中割って入って来たのはこの学校では珍しい黒髪の女子生徒。たしか同じクラスではあったはず。話したことはないけど。
ただこの生徒を視界に映してから不快感が込み上げて仕方がない。
「・・・鈴原さん」
「私、保健委員だから」
戸惑う優里に向かって笑みを浮かべる鈴原さんとやら。
その笑みを見れば見るほど、
「気持ち悪・・・」
ぽつりと呟いた言葉は鈴原さんの周りにいた女子生徒にも聞こえたらしい。
「はぁ!?あんた萌に向かってなんて言った!?」
鈴原の取り巻きのような女子が騒ぎたてる。
・・・失言だったなこりゃ。
自分が巻いた種だ。どう収拾をつけようか考える。
「こんなに血を流してるんだ。気持ち悪くもなるよ」
今にも胸倉を掴んできそうな勢いの生徒を止めてくれたのは、
「・・・委員長」

