「それで会う内に何だか面白くなってきてさ。傘返しに来たのに雨降ったり、翌日は返すために傘二本持ってきたりとかね?」
「ぐっ……だって何回も返せないと悪いし!」
当時を振り返って笑っている智史に反論するも虚しく、それ以上何も言えないままそっぽを向く。
「まあ、だからもっと話してみたくなった。ちょうど水族館に行きたかったし、祐希と一緒なら楽しいと思ったんだ」
ヘッドフォンを外してデスクに置き、立ち上がった彼はポケットから携帯を取り出した。先ほどバイトの電話がかかってきた時には気付かなかったが、キーホルダーがぶら下がっている。水族館で買ったお揃いのものだ。
「イルカショーの時にも伝えたんだけどね。祐希が一緒だから楽しいよって。あいにく聞こえてなかったみたいだけど、さすがにもう一度は恥ずかしくて言えなかった」
バラバラに散ったパズルのピースが合わさるように、今まで分からなかったことが明確になっていく。それと同時に込み上げてくる思いが祐希の胸を高鳴らせる。自分だけではなく彼もまたあの時間を楽しんでくれていたのだとわかって嬉しかった。
「これで大体話したと思うけど、あと気になってる事とかある?」
「いや、特に…………」
あると言えばあるが、それは祐希には関係ないと言えばない。ただ誤解をしてしまったのも気になっているのも事実であり、この場の勢いで聞いてしまうか聞かないでいるべきか。
「別に何でもいいよ。祐希が知りたいことなら答えるから」
そんな迷いを感じ取ったのか、あるいは智史がカウンセラーだからか。優しく微笑まれると何でも話したくなって口を開いた。
「ぐっ……だって何回も返せないと悪いし!」
当時を振り返って笑っている智史に反論するも虚しく、それ以上何も言えないままそっぽを向く。
「まあ、だからもっと話してみたくなった。ちょうど水族館に行きたかったし、祐希と一緒なら楽しいと思ったんだ」
ヘッドフォンを外してデスクに置き、立ち上がった彼はポケットから携帯を取り出した。先ほどバイトの電話がかかってきた時には気付かなかったが、キーホルダーがぶら下がっている。水族館で買ったお揃いのものだ。
「イルカショーの時にも伝えたんだけどね。祐希が一緒だから楽しいよって。あいにく聞こえてなかったみたいだけど、さすがにもう一度は恥ずかしくて言えなかった」
バラバラに散ったパズルのピースが合わさるように、今まで分からなかったことが明確になっていく。それと同時に込み上げてくる思いが祐希の胸を高鳴らせる。自分だけではなく彼もまたあの時間を楽しんでくれていたのだとわかって嬉しかった。
「これで大体話したと思うけど、あと気になってる事とかある?」
「いや、特に…………」
あると言えばあるが、それは祐希には関係ないと言えばない。ただ誤解をしてしまったのも気になっているのも事実であり、この場の勢いで聞いてしまうか聞かないでいるべきか。
「別に何でもいいよ。祐希が知りたいことなら答えるから」
そんな迷いを感じ取ったのか、あるいは智史がカウンセラーだからか。優しく微笑まれると何でも話したくなって口を開いた。
