イルカショーが終わって水族館の出口向かうと、スタッフが大きな空調の前に案内してくれた。暖かな送風が勢いよく流れていき、びしょびしょに濡れていた服や髪が乾いていく。
「祐希、あっちにアクアショップがあるから行ってみない?」
あらかた乾いたところで、定番の土産店を見つけた彼に声をかけられた。連れ立って店の中に入ると、海の生き物グッズがたくさん売っている。
一番人気はアクアクッキー。
二位がイルカのぬいぐるみ。
三位はアクアキーホルダー。
人気グッズが書かれているポスターに目を通して店内を物色していたら、星の砂とイルカが瓶に入っているキーホルダーを見つけた。
――これ、可愛い。
すっかりお礼をするのを忘れていたが、チケット代を払ってくれた彼へのプレゼントに良さそうだ。手に取ってそのままレジに向かおうとしたら、後ろから伸びてきた手が同じキーホルダーを掴み取る。
「祐希が買うなら僕も買おうかな」
「え?! あ、えっと、これは……」
プレゼントしようと思ったのに予想外の発言に祐希が慌てふためくと、彼が様子を窺うように覗き込んでくる。
「もしかして彼女へのプレゼントだった?」
「ちがっ、彼女じゃなくて智史に……」
「僕?」
「あーっもう! チケット代、払ってくれたからお礼に買おうと思ったんだよ」
こっそりプレゼントしようとした作戦を誤解されてしまい、仕方なく白状した。実際彼女はいないし、いたこともない。今時の高校生にしては奥手だと友達にからかわれることもあるくらい、祐希は恋愛に疎い。作戦が失敗に終わり、バツが悪くて視線を泳がせると頭に手を置かれた。
「ありがとう。気にしなくていいのに」
ぽんぽんと髪を撫でられて顔を上げたら、口元を和ませた智史と目が合った。
「いや、こっちこそ……チケットありがと。とにかく俺が智史に買うから、それ置いて」
「じゃあ、僕も祐希に買うよ。後で交換しよう」
プレゼントするはずだったのに交換と言われた意味が咄嗟に理解できず、呆然としている間に智史はレジに向かってしまった。止めるタイミングを失って、祐希も急いでレジへと向かった。
「祐希、あっちにアクアショップがあるから行ってみない?」
あらかた乾いたところで、定番の土産店を見つけた彼に声をかけられた。連れ立って店の中に入ると、海の生き物グッズがたくさん売っている。
一番人気はアクアクッキー。
二位がイルカのぬいぐるみ。
三位はアクアキーホルダー。
人気グッズが書かれているポスターに目を通して店内を物色していたら、星の砂とイルカが瓶に入っているキーホルダーを見つけた。
――これ、可愛い。
すっかりお礼をするのを忘れていたが、チケット代を払ってくれた彼へのプレゼントに良さそうだ。手に取ってそのままレジに向かおうとしたら、後ろから伸びてきた手が同じキーホルダーを掴み取る。
「祐希が買うなら僕も買おうかな」
「え?! あ、えっと、これは……」
プレゼントしようと思ったのに予想外の発言に祐希が慌てふためくと、彼が様子を窺うように覗き込んでくる。
「もしかして彼女へのプレゼントだった?」
「ちがっ、彼女じゃなくて智史に……」
「僕?」
「あーっもう! チケット代、払ってくれたからお礼に買おうと思ったんだよ」
こっそりプレゼントしようとした作戦を誤解されてしまい、仕方なく白状した。実際彼女はいないし、いたこともない。今時の高校生にしては奥手だと友達にからかわれることもあるくらい、祐希は恋愛に疎い。作戦が失敗に終わり、バツが悪くて視線を泳がせると頭に手を置かれた。
「ありがとう。気にしなくていいのに」
ぽんぽんと髪を撫でられて顔を上げたら、口元を和ませた智史と目が合った。
「いや、こっちこそ……チケットありがと。とにかく俺が智史に買うから、それ置いて」
「じゃあ、僕も祐希に買うよ。後で交換しよう」
プレゼントするはずだったのに交換と言われた意味が咄嗟に理解できず、呆然としている間に智史はレジに向かってしまった。止めるタイミングを失って、祐希も急いでレジへと向かった。
