コミュ障な元ヤンくんに今日も溺愛されてます。




中学時代の片想い。

麗香は告白しなくて大成功だったって
言ってくれたけど、間下は嫌なやつだって
今はわかるけど、それでも、

あれは私の初恋だった。


授業中、常に隣を意識して、
図書室で今日は近くに座ろうか遠くに座ろうか
悩んで…

今日はたくさん会話できた、とか
話す機会がなかったとか…一喜一憂して。


片想いしていたあの頃は毎日が楽しかった。


でも…


『お前の距離感おかしいよ』

『ヤれると思っただけだよ。』


傷ついて、傷ついて

キラキラしていた毎日が灰色に、
大好きだった人がトラウマの人に、

急転直下。


乗り越えたと思ったトラウマも、
本当は乗り越えられていないのかもしれない。

恋愛が怖い。

だって恋愛には終わりがある。
しかも大どんでん返しの。


匡と麗香と過ごす毎日がかけがえないくらい楽しいのに、もし私と匡が付き合って、終わりが来たら…

今の方が100倍ましだ。


私は固く目をつむった。


始業式は午前中で終わった。


「麗香、今日は匡と帰るね。」

「…都?」

麗香の不安そうな顔。

そうだろうな。
私、きっと今強張った顔してる。

「また明日。」

無理に笑うと、「また…」と渋々麗香は手を振った。


一人、席に座ったままの匡のところへ重たい足を運ぶ。


「お待たせ。帰ろう。」


匡は無言のまま立ち上がった。