家を出た俺は全力で走った。
国見はさせると言ったら
必ずやらせるだろう。
そんな男だ。
《1週間も居残り掃除なんて冗談じゃない!》
ハァ ハァ ハァ…
途中
パッ 信号が赤へと変わる。
道を断たれた俺は立ち止まり、携帯で時間を確認する。
時刻は9時24分。
「…この信号長いんだよな」
チラリと歩道橋に目を向け俺はまた走りだした。
ハァ ハァ…
階段を一気に駆け上がり更に息があがる。
途中、暑さでブレザーを脱ぎ小脇に抱えながらも登り続けた。
ハァ‥ハァ
階段を登りきると歩道橋からぼんやりと下の道路を見つめている少女がいた。
制服は俺の通う学校の女生徒の物でまだ真新しい。
《‥新入生?‥!!》
俺より高い身長
ストレートの長い髪に
長い手足
整った横顔
‥はどこか哀しげだった。
「‥‥‥‥。」
《年下のそれも女より身長の低い俺って…》
吐いた息がため息と交ざった。
