電車の向こう側。【完結】







——次の瞬間、
二人の脳裏に、光のように前の世界で起こっていた、記憶が蘇る。





金色の電車、止まった世界、月光の旋律。
あの日、交わした約束。





「……み、らい?」


聖が呟いた。







未来の瞳から、はらりと涙がこぼれ落ちた。





「……ひ…、ひじり、くん」





二人は人混みを掻き分けて、力いっぱいに抱き合った。

観客たちがざわめく。

でも、二人の世界にはもう誰もいなかった。







「やっと……時が進んだ。」

聖が小さく笑う。







未来は泣きながらうなずいた。






「うん……私たち、再会するまで、ずっと、止まってたんだね。」











「未来っ!!」


「聖くんっ!!」






二人はあのときの約束を無事に果たしたのだ。






「「もう、大丈夫。」」



二人は笑い合った。