電車の向こう側。【完結】







二人が音楽室を出たとき、
廊下の天井がきしみ、壁がひび割れ始めた。

遠くで、誰かの笑い声が反響している。





「聖くん!急がないと!」





未来が呟くと、聖はうなずいた。





校舎の出口まで走る途中、
掃除のおじいさんが立っていた。








「もう真実にはたどり着いたかな?」

「……はい!」

未来は答えた。

おじいさんの手の中には、金色の切符が二枚、静かに光っていた。





「おじいさん、これは…?」



「合言葉は、何じゃったかな?」





未来は迷わず言った。





「——時よ、進め。」






おじいさんは満面の笑みを浮かべ、
「おぉ、正解じゃ。」と言って切符を二人に渡した。





その瞬間、
世界が歪みはじめた。