電車の向こう側。【完結】

「聖くん、お疲れさま。最高だったよ!」




 マネージャーがそう言って肩を叩く。






 けれどその言葉は、どこか遠くの音のようだった。







もういっそのことーーー。



 ——時が、止まればいいのに。










 その瞬間、心の奥に小さな願いが生まれた。







 終わりのない拍手も、
 誰かの期待も、
 音を奏でるたびに削れていく心も——
 ぜんぶ、止まってほしかった。