電車の向こう側。【完結】






一方そのころ。








 未来と同じ制服を着た結城聖は、音楽室でピアノを弾いていた。
 窓から差す光が、彼の横顔を照らす。





 「……ここでも、俺は弾く事になるんだな。」






 音が消えた世界の中で、彼はひとり、淡々と鍵盤をなぞっていた。






 まるで、それが現実を確かめる唯一の手段であるかのように。