電車の向こう側。【完結】






けれど次の日、学校で——、







 「おはよー、未来!」
 茉希が笑顔で駆け寄ってきた。




 まるで、昨日の喧嘩なんてなかったみたいに。





 「……茉希?」

 「どうしたの? 変な顔して」

 「あれ?私たち、昨日……喧嘩してたよね?」

 「えー? なにそれ? いつの話?」




 未来は、息が詰まった。
 クラスメイトも、誰も変化に気づいていない。


 「……ねぇ茉希、結城聖って知ってるよね?」





 そう聞くと、茉希は首をかしげた。

 「誰それ? 転校生?」






 未来は、椅子に座り込んだ。
 “この世界は、偽物かもしれない”
 そう、胸の奥で確信した。