学校に着くと、教室中がざわめいていた。
「見た? あのニュース!」
「やばいよね、結城聖! SNSも全部トレンド入りしてる!」
「“命に別状なし”って言ってるけど、ほんとかな……」
茉希が席に着くなり、未来の顔をのぞきこんだ。
「未来、ニュース見た?」
「うん。みたみた!朝、家のテレビで!」
「びっくりしたよね。だって、あの人……ほら、未来が好きな…」
「……“好き”ってほどじゃない」
「はいはい。そういう照れ方、ほんと不器用」
茉希は苦笑してペットボトルのお茶を飲んだ。
「でもさ、人って突然いなくなるんだね。」
「やめてよ、縁起でもない。」
「ごめん。でも、なんか現実味あるじゃん。昨日まで生きてた人が、今日いないかもしれないって。」
未来は一瞬だけ茉希を見て、それから窓の外に目をそらした。
「……変なこと言わないでよ。」



